WordPressでサイトを始めたいと思っても、「サーバーとドメインは何が違うの?」「何を準備すれば公開できるの?」と迷いますよね。
自分で管理するWordPressサイトは、目的を決める→サーバーとドメインを用意する→WordPressを設置する→初期設定と表示確認を行うという順番で始められます。記事投稿や基本的なデザイン変更に、プログラミングは必須ではありません。
この記事では、WordPress.org版を使って独自サイトを公開するまでを初心者向けに解説します。契約前の選び方から、ログイン、初期設定、公開前のチェックまで上から順に進めてください。
WordPressを始める全体の流れ
最初に全体像をつかむと、今どの作業をしているのか分かりやすくなります。サイト公開までの基本は次の6ステップです。

- サイトを作る目的と読者を決める
- WordPressを動かすレンタルサーバーを契約する
- サイトのURLになる独自ドメインを決める
- サーバーへWordPressをインストールする
- サイト名、URL形式、テーマなどを設定する
- パソコン・スマートフォンで確認して公開する
多くのレンタルサーバーには、契約と同時にドメイン設定やWordPressの設置を行える機能があります。初めてなら、手動でファイルとデータベースを扱うより、この簡単設定を使う方法が進めやすいでしょう。
始める前にWordPressの種類を確認する
「WordPress」という名前で、主に次の2つが案内されます。この記事では、自由度の高いWordPress.orgのソフトウェアをレンタルサーバーへ設置する方法を扱います。
| 比較 | WordPress.org版 | WordPress.com |
|---|---|---|
| 始め方 | サーバーとドメインを用意して設置する | サービスへ登録してプランを選ぶ |
| 管理 | 更新・バックアップ・安全管理を自分で行う | サービス側が管理する範囲が広い |
| テーマ・プラグイン | サーバー条件の範囲で自由に追加できる | 利用できる範囲がプランによって異なる |
| 向いている人 | 長く育てるブログ、事業サイト、店舗サイトを作りたい | 管理の手間を減らして始めたい |
どちらが優れているというより、自由度と管理の範囲が異なります。テーマやプラグインを自由に選び、独自サイトとして育てたいならWordPress.org版が候補です。
サイトの目的と必要なページを決める
契約前に「誰に、何を伝え、どの行動をしてほしいか」を一文で書きます。目的が決まると、必要な機能やサーバーの選び方も具体的になります。
| サイトの目的 | 用意したいページ | 検討する機能 |
|---|---|---|
| 個人ブログ | プロフィール、記事一覧、問い合わせ | カテゴリー、検索、問い合わせ |
| 店舗・事業サイト | サービス、料金、会社情報、問い合わせ | フォーム、地図、営業時間 |
| 作品・実績紹介 | プロフィール、実績、依頼方法 | 画像ギャラリー、フォーム |
| ネットショップ | 商品、決済、配送、利用規約 | EC、在庫、決済、セキュリティ |
ネットショップ、会員、予約などは、通常のブログより必要な機能と安全管理が増えます。利用するサービスの規約、個人情報、決済、バックアップまで確認して計画しましょう。
WordPressを始めるために必要なもの
| 必要なもの | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| レンタルサーバー | WordPress、記事、画像を保存して公開する | インターネット上の土地 |
| 独自ドメイン | サイト固有のURLになる | example.com |
| WordPress | 記事やページを管理するソフトウェア | サイトを作る仕組み |
| メールアドレス | 契約、管理通知、問い合わせを受け取る | 日常的に確認できるアドレス |
| パソコンとブラウザ | 初期設定と表示確認を行う | 複数の画面幅を確認できる環境 |
WordPress本体は無料で利用できますが、サーバーとドメインには通常、契約・更新費用がかかります。必要に応じて有料テーマ、プラグイン、画像素材、外部サービスなどの費用も加わります。
料金は契約期間やキャンペーンで変わるため、最初の支払額だけでなく、更新時の通常料金、解約条件、ドメイン更新、追加オプションを確認してください。
レンタルサーバーを選ぶ
レンタルサーバーは、WordPressを設置してインターネットへ公開する場所です。初めてなら次の項目を比較します。
- WordPressの簡単インストールや移行機能がある
- 独自SSLを無料で設定できる
- 自動バックアップと復元方法が分かりやすい
- WordPressが推奨するPHP・データベース・HTTPS要件へ対応している
- スマートフォンからも使いやすい管理画面がある
- 困ったときの説明や問い合わせ窓口がある
- ステージング環境やキャッシュなど、必要な運用機能がある
- 更新時の料金と解約条件を確認できる
WordPressの推奨サーバー要件は更新されるため、契約前にWordPress公式の動作要件とサーバー会社の対応状況を確認しましょう。
独自ドメインを決める
独自ドメインは、サイトの住所になる文字列です。たとえばexample.comの部分がドメインです。
- サイト名や活動内容と関係がある
- 短く、入力や読み間違いが起きにくい
- 長期間使っても違和感がない
- 商標や他社名を侵害しない
- 更新費用と移管条件を確認できる
ドメインは後から変更できますが、URLの移転、検索エンジンへの案内、メール設定など多くの作業が必要です。サイト名と完全に同じでなくても構いませんが、長く使える名前を選びましょう。
サーバー契約と同時にドメインを取得すると、自動で接続まで設定される場合があります。ドメインの所有者、更新先、ログイン情報は自分で把握してください。
WordPressをインストールする
初心者は、サーバー会社の「WordPress簡単インストール」「WordPressクイックスタート」などの機能を使うと進めやすくなります。画面名は会社によって異なりますが、入力する内容はおおむね共通です。
| 入力項目 | 設定内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| サイトタイトル | 公開するサイト名 | 後から変更できる |
| 管理者ユーザー名 | 管理画面へログインする名前 | adminなど推測されやすい名前を避ける |
| パスワード | 管理画面の認証情報 | 長く複雑で、他サービスと使い回さない |
| 管理者メール | 管理通知を受け取るアドレス | 日常的に確認できるものを使う |
| インストール先 | WordPressを公開するURL | 意図しないサブディレクトリを付けない |
| SSL | https://で通信する設定 | 公開前に有効化する |
管理者のユーザー名とパスワードは、パスワード管理アプリなど安全な場所へ保存します。メールや公開ページへ書かないでください。
手動インストールでは、WordPressファイルの取得、データベース作成、設定ファイル、サーバーへのアップロードが必要です。詳しい手順は次の記事で解説しています。
公式の手動手順を確認したい場合は、WordPress公式のインストールガイドも参照できます。
管理画面へログインする
インストールが終わったら、通常はhttps://あなたのドメイン/wp-admin/へアクセスします。

ログインできない場合は、入力間違い、Caps Lock、保存したパスワード、ログインURLを確認します。「パスワードをお忘れですか?」から再設定できる場合もあります。
ログイン後はダッシュボードが表示されます。

メニューの項目は、テーマ、プラグイン、ユーザー権限によって変わります。説明画面と完全に同じでなくても、まず「設定」「外観」「投稿」「固定ページ」を確認すれば進められます。
記事を書く前に初期設定を行う
公開後に変えると影響が大きい設定から先に確認します。
一般設定
「設定」→「一般」で、サイトタイトル、管理者メール、言語、タイムゾーンを確認します。日本向けサイトなら、通常は言語を日本語、タイムゾーンを東京にします。
WordPressアドレスとサイトアドレスは、意味を理解せず変更するとログインできなくなる場合があります。変更の必要がなければ触らないでください。
パーマリンク設定
パーマリンクは記事URLの形式です。「設定」→「パーマリンク」で、記事ごとに短い英数字のスラッグを設定しやすい形式を選びます。
公開後に形式を変えると過去記事のURLも変わり、以前のリンクからアクセスできなくなる場合があります。最初に決め、むやみに変更しないことが大切です。
表示設定
「設定」→「表示設定」では、トップページへ新着記事を表示するか、固定ページを表示するかを選べます。
制作中に「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」を有効にした場合は、公開時に解除します。チェックが残ると検索結果へ表示されにくくなる原因になります。
コメントとプライバシー
コメントを受け付けるか、承認制にするかを決めます。問い合わせ、アクセス解析、広告などで個人情報や識別情報を扱う場合は、プライバシーポリシーも用意してください。
テーマと必要な機能を整える
「外観」→「テーマ」からサイトのデザインを選びます。見た目だけでなく、スマートフォン表示、更新状況、サポート、読みやすさを確認しましょう。
- 文字サイズと行間が読みやすい
- スマートフォンで横にはみ出さない
- 色だけに頼らず情報を見分けられる
- キーボードでも操作できる
- WordPressの更新へ継続的に対応している
足りない機能はプラグインで追加できますが、便利そうという理由で大量に入れないでください。サーバーやテーマに同じ機能がないか確認し、問い合わせ、バックアップ、セキュリティなど必要なものだけ選びます。
公開前に必要なページを作る
- 運営者情報・プロフィール
- 問い合わせページ
- プライバシーポリシー
- 必要に応じてサービス、料金、会社情報
- 必要に応じて免責事項、利用規約、広告掲載方針
これらは「固定ページ」から作ります。ブログ記事やお知らせは「投稿」を使います。どちらもブロックエディターで文章、見出し、画像などを組み立てられます。
管理画面の詳しい使い方と記事公開の手順は、次の記事で続けて確認できます。
サイトを公開する前に確認すること
- サイトURLが
https://で開く - サイトタイトルと説明が正しい
- トップ、記事、固定ページが表示される
- メニューとリンクが目的のページへつながる
- 問い合わせフォームを実際に送信できる
- 画像が表示され、必要な代替テキストがある
- パソコンとスマートフォンで横にはみ出さない
- 検索エンジンを拒否する設定が残っていない
- バックアップと復元方法を確認している
- 不要な初期記事・テーマ・プラグインを整理した
公開後は、ログアウトしたブラウザやシークレットウィンドウでも確認します。管理者だけが見られる状態や、キャッシュによる表示違いがないかを見るためです。
WordPressを始めるときのよくある失敗
初回料金だけでサーバーを決める
割引期間が終わった後の更新料金、バックアップ、復元、サポート、ドメイン費用も確認します。安さだけでなく、困ったときに自分で運用を続けられるかが大切です。
推測されやすい管理者情報を使う
adminのようなユーザー名、短いパスワード、他サービスとの使い回しは避けます。認証情報は安全に保存し、可能なら二要素認証も検討してください。
デザイン調整だけで記事を公開できない
最初から細部を完璧にする必要はありません。読みやすい基本デザインと必要なページを整えたら、読者の疑問を一つ解決する記事を公開し、運営しながら改善します。
バックアップを確認せず更新する
WordPress本体、テーマ、プラグインの更新前はバックアップを取ります。自動保存されている場合も、保存期間と復元手順を確認してください。
検索エンジンを拒否したまま公開する
制作中に検索エンジンへの表示を止めていた場合は、公開時に「設定」→「表示設定」を確認します。ただし、チェックを外しても検索結果への掲載が保証されるわけではありません。
WordPressの始め方についてよくある質問
WordPressは無料で始められますか?
WordPress本体は無料です。ただし、WordPress.org版をインターネットへ公開するには、通常はレンタルサーバーと独自ドメインの費用がかかります。
プログラミングの知識は必要ですか?
記事、固定ページ、画像、テーマの基本設定は管理画面から操作できるため、最初から必須ではありません。HTMLやCSSの基礎を知ると、細かな調整や不具合の切り分けに役立ちます。
WordPressを始めるまで何日かかりますか?
簡単設定を使えば、WordPressの設置自体は短時間で終わることがあります。ただし、ドメインやSSLの反映、ページ作成、文章と画像の準備、表示確認には別の時間が必要です。設置完了とサイト完成は分けて考えましょう。
スマートフォンだけでも始められますか?
契約や短い記事の編集はできますが、初期設定、画像編集、バックアップ、パソコン表示の確認にはパソコンがあると安心です。公開前は複数の画面幅で確認してください。
無料テーマと有料テーマはどちらがよいですか?
無料でも目的を満たせるテーマはあります。有料かどうかだけでなく、必要なレイアウト、更新の継続性、サポート、表示速度、アクセシビリティで選びましょう。
まとめ
WordPressを始めるには、サイトの目的を決め、レンタルサーバーと独自ドメインを用意してWordPressを設置します。
設置後は、一般設定、パーマリンク、表示設定を確認し、テーマと必要な機能、基本ページを整えます。最後にパソコン・スマートフォン、リンク、フォーム、SSL、バックアップを確認して公開してください。
最初から完璧なサイトを目指す必要はありません。安全な管理情報と復元手段を用意し、読者に必要なページから一つずつ公開していきましょう。
