• HTML/CSS
  • css
  • html
  • 初心者

書籍紹介:『HTML&CSS 全事典 改訂3版』

書籍紹介:『HTML&CSS 全事典 改訂3版』

本書の著者

本書の著者は、加藤 善規(かとう よしき)という方で、バーンワークス株式会社の代表取締役をされている方です。以下、本書の巻末からの引用です。

フリーランスによるWebサイト制作業務、Webサイト制作会社での取締役などの経験を経て、2014年にバーンワークス株式会社を設立、代表取締役に就任。Webサイト制作ディレクション、Webアクセシビリティ、ユーザビリティに関するコンサルティング業務のほか、セミナー等での公演、執筆等も行う。

経験豊富な方が手掛けられた書籍となっています。

今回はこちらの『HTML&CSS 全事典 改訂3版』について執筆させていただこうと思います。

本書の概要

これは、本書の表紙を見ると書いてあることなのですが、

書式・HTMLタグ・CSSプロパティ すべてを網羅した定番リファレンス

ということなので、Web制作者が手元に置いて辞書的に使うための書籍、となっています。

主な特徴としては以下になります。

  • B6サイズで携帯しやすい
  • フルカラーで図表も充実しており、分かりやすい
  • プロパティからHTMLタグまで広く網羅されている

本書はインプレスの「できるポケット」というシリーズの中の1冊となっていて、このシリーズには他に「Word&Excel 困った!&便利技356」や「HTML&CSS基本&活用マスターブック」といった多くのジャンルの書籍が出ていて、携帯しやすさと分かりやすさを重視したシリーズとなっています。

本書のおススメポイント

「Web制作の基礎知識」だけでも多くのページが割かれている

「用語集・事典」の場合、HTMLやCSSの基本的な知識が分かっていないと、どこをどう見れば分からない、というケースもありがちですが、本書の場合は、まず最初に「Web制作の基礎知識」があるので、そこで学習をすることが出来るようになっています。

例えば、デザイン・レイアウトのためにCSSを記述する場合、色々と具体的な値を設定するシーンが出てきますが、本書では「CSSで使用する値と単位」「CSSで使用する色の指定」という項目があり、そこでどんな単位があって、それぞれどういう値を設定するのかが説明されています。

慣れてしまえば、Web検索するよりも手軽

辞書・事典的に使いたい場合、以下のようなパターンで調べることが多いかと思います。

  • 実現したい機能から探す

実現したい機能から探す場合、HTMLタグやCSSプロパティ・セレクタがきちんと分類分けされているので、実現したい機能をもとに目次から辿っていくことが出来ます。

例えば、表を作りたいのであれば、【HTML編】→【テーブル】と辿っていけば表にまつわるHTMLが見つかりますし、枠線を引きたいのであれば、【CSS編】→【色/背景/ボーダー】と辿っていけばOKです。

  • タグ・プロパティ名の一部だけ覚えている
  • タグ・プロパティ名を覚えてはいるけど、正確な使い方が知りたい

これも、Web制作をしているとよくあるパターンですが、タグやプロパティ名がうろ覚えだったり、名前は分かるけど、書き方を忘れていたり、というケースです。

名前を憶えているのであれば、巻末の索引で名前から辿っていくことが出来ますし、単にタグ・プロパティ名とページ数が載っているだけではなく、簡単な説明もついているので、そのタグ・プロパティであっているのか、という確認も出来ます。

また、うろ覚えだった場合でも、うまく索引を使えば、目的のページにたどり着けます。

例えば「付箋みたいに、左側だけ枠線を引きたい」といった目的であれば、「枠線・境界線=英語で”border”」というのが分かっていれば、”B”を探せばOK、というのが分かります。

もしくは”border”の綴りは分からなくても「ボーダーだから”B”かな?」というところまででも分かっていれば、索引で”B”のところを見ていけば、どれが枠線を引くためのCSSのプロパティか、というのが分かるよううになっています。

もちろん、なにか分からないことがあった場合、Web検索を使えばすぐに見つかることも多いですし、それで事足りてしまうことも多いのは事実です。

ただ、Web検索の場合、検索結果が多すぎたり、サイトによって説明が違っていたりして、どの情報を見れば良いのか分からなくなってしまうこともあります。

それと比べて、書籍の場合は、1つのタグ・プロパティに対して、情報が複数あったり、ページによって説明が違ったりして迷うことはありません。

また、素早く検索できるかどうかも、何度か使って書籍の雰囲気さえつかんでしまえば、目的のページに素早くたどり着きやすくなるので、Web検索するよりも早く情報が得られることもあります。

サンプルコードが多数掲載されている

本書に掲載されている、ほとんどのHTMLタグ・CSSセレクタ/プロパティには、具体的な記載例が紹介されていますし、それらのサンプルをダウンロードしてコピペすることも出来るようになっています。

加えて多くの項目では、実際にどうブラウザに表示されるかの見本イラストも掲載されているので、「このように書いたらこう表示されるんだ」というのがイメージしやすくなっています。

どんな人におすすめな本か

この本を特におすすめできるのは、仕事・趣味を問わずWeb制作を行う方全般になってくると思います。

全くの初心者というよりも、書籍やオンラインの教材で、ある程度Webページを作れるようになってから手に取る本ではないでしょうか。

最初に「Web制作の基礎知識」が盛り込まれていますが、基本的には基礎知識や用語の解説がメインになっています。全くの初心者が、書かれている通りの手順を踏んで学習していけば簡単なページが作れるようになる!といった作りにはなっていません。

ですので、初心者が学習をする場合には、同じシリーズの「HTML&CSS基本&活用マスターブック」といったスタイルの書籍の方が良いでしょう。

とはいえ、日常的に業務でバリバリHTML・CSSを使っているからといって、それらを暗記するのは上級者であっても相当に難しいことですので、覚えきれないHTMLタグやCSSプロパティの使い方を確認するときに本書は非常にありがたい存在になるでしょう。

まとめ

いかがでしょうか。

初心者がゼロから学び始めるにはちょっと難しく感じると思いますが、本格的にWeb制作をやっていきたい方にとっては、コーディングのお供として手元に置いておきたい一冊かと思います。

ぜひ一度手に取ってみてください。